はじめての方へ

    当院は一般歯科治療に加えて、高度な「嚙み合わせの治療」にも対応しています。そのために、さまざまな先端の医療機器を導入して万全の態勢を整えています。そして、当院を訪れた方から以下にようなお話を伺うことがあります。

    「ようやく、私の不調をわかってくれる歯科医にたどり着きました。」
    「複数の歯科医院で診てもらったのですが、先生によって考え方が違うために混乱していました。」

    「治療にいくたびに歯を削られて噛み合わせが低くなり、症状が悪化する一方です。最近ではどこで噛んでいいかわからなくなってしまいました。」
    「矯正治療を受けたのですが、その後からあごの関節のところで音がするようになりました。しばらくすると慣れるといわれましたが、今では前歯だけが強く当たり、奥歯ではよく噛めません。とても不安な上、頭痛と肩こりがあり首筋も痛みます。」
    「昔から歯が悪くて多くの治療を受けています。最近では上下の歯がうまく嚙み合わないことを何回かお伝えしましたが、最終的には診療内科に廻されて薬を処方されました。薬はきらいなので飲んでいません。」

    などなど、一般的な歯や歯肉のお悩みや歯並びのお悩み以外にも、さまざまな訴えがなされています。当院の出発は一般歯科であり、その中でも習得に時間のかかる歯列矯正治療と総義歯治療に精力を注いできました。開業して20年を過ぎた頃から、「嚙み合わせ」の不具合の問題に向き合うことが、技術面でも知識面でも可能となりました。きっかけは「嚙み合わせ症候群」治療のオーソリティーの歯科医との出会い、そして東京歯科大学の解剖学教室に入局したことです。そのオーソリティーとはパシフィック歯科(東京都・惜しまれつつ閉院)の故安部井寿人先生です。3年ほどの間、毎月1~2回長時間のディスカッションをさせていただきました。そして、東京歯科大学の解剖学教室では口の周りの神経や筋肉の解剖を深くまで学び直しました。神経筋機構を理論と解剖の両面からマスターして「嚙み合わせ症候群」の患者さんに正面から向き合える準備を整えました。

    このページでは、増加傾向にある「嚙み合わせ」の不具合と関連が疑われるさまざまな不定愁訴を取り上げてみます。これは「嚙み合わせ症候群(TMD)」と呼ばれています。

    噛み合わせ症候群を患っている患者さんは、頭痛や吐き気、肩や首筋、腰のいたみ、目の奥の痛み、手や腕のしびれ、不眠症、めまい、慢性の疲労感、不安感やイライラ、最近では低気圧の接近にともなう不調なども見受けられ、日常生活に支障をきたすほどの苦痛をかかえて苦しんでおられます。なおかつ仕事や学業への意欲や集中力も低下して社会的に孤立する可能性すらあります。

    これらの症状で苦しんでいる患者さんに共通することが一つあります。それはほとんどの患者さんが「噛み合わせの違和感」または「噛み合わせの異常」を自覚して来院されていることです。

    そのため患者さんはまずかかりつけの歯科医に相談しています。しかし相談をされた歯科医も、的確な答えを提示できない場合は戸惑うことになってしまいます。

    経堂(世田谷区)の歯医者、K.i歯科で、かみ合わせ治療

    そこで患者さんたちが次に訪れるのは、個々の症状の解決に役立ちそうな専門の医療機関です。しかしその悩みが解決されることはめったにありません。対症療法的な治療を施されたとしても、再発してしまいます。

    その結果、次第に不安といら立ちが募ります。

    それらの患者さんは、どこに行けば自分が悩んでいるつらい症状をまともに受け止めて、真剣に治療に取り組んでくれる専門医に巡り合えるか探し求めています。

    しかしそれは簡単なことではないかもしれません。
    このWebサイトにたどり着かれたあなたも、そのような想いでこのページを読んでいるのではないでしょうか。

    最終的に当院にたどり着かれた患者さんは、つらい症状を抱えながら複数の医療機関を訪ねてこられた方たちです。
    さまざまな検査の結果、原因らしい原因が見つからずに「検査結果に問題点はありません」「気にしすぎです」などといわれ、それ以上はまともに取り合ってもらえなかった経験をお持ちの方もいます。

    現在の医学は病気を臓器べつに診断して治療しています。そのために高度な検査技術が発達しているのですが、いくら検査してもらっても原因がわからない病気も残っています。

    経堂(世田谷区)の歯医者、K.i歯科で、かみ合わせ治療

    それにもかかわらず何度も病院を訪れると、精神障害の患者とみなされるかも知れません。そのため診療内科や精神科へ回されてしまうこともまれではありません。
    そうなるとそのこと自体がストレスとなってしまうこともあり得ます。

    このような苦痛のある患者さんをさらに追い詰めるもう一つの現実があります。それはこれらの患者さんたちは、一見して病人には見えないことです。まして、それまでに通った病院で「どこも悪くない」というお墨付きまでいただいています。
    その結果これらの患者さんたちは単なる「なまけ病」とみなされてしまいます。周囲からは冷たい目でみられることも多く、社会的な不適格者とみなされて次第に孤立する場合もあります。

    就職や結婚などのキャリアを積み重ねることができなければ、人生の選択肢が狭まってしまいます。

    当院にはこのような経過をたどった患者さんも来られます。 「噛み合わせ症候群」という、生活の質ばかりか人生設計にも影を落とす疾患に関しては、その原因を把握したうえで正しい診断にもとづいた治療が必要なのです。

    病気を乗り越えるためには、その病気に対する理解を深めることが最も大切です。そのためにこのサイトを役立てていただければ幸いです。

     

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